事業が計画通りいかなかった場合~撤退ライン~
これから創業しよう、事業計画書を作って融資を得て幸先のいいスタートを切ろうという方に多く見て頂いているであろうページで、またドキッとするタイトルを書いてしまいました。
それでもあえて言います。
事業をはじめて計画通りにいかなかった場合に、どこまで粘るのか、撤退するのかということについては、どうしても判断が遅れがちになります!!
・今までやってきたことは間違っていないし少しづつ成果も出てきているから、もう少し耐えれば必ず成功する
・ここまで資金を投入してきたのだから今更引くに引けない
・面倒なことは考えたくないので、とりあえず儲からないけど続けている
いろいろな事情があるでしょう。
でも、うまくいっていない状況を改善するための効果的な施策について、具体的な手段、プラン、投下する資金などがあり、その効果が上がるまで持ちこたえる資金の目途が立っていればよいのですが、そうでない場合は厳しいのが現実です。
いざ事業をはじめてしまうと目の前のことに追われて、なかなか冷静に客観的に現在自らが置かれている状況を見ることができなくなります。
ということで、事業を始めよう、事業計画書を作ろうと思った時には、その計画についていくつかのパターンを考えておきましょう!
・実行しようとしている施策が当たり成功するパターン(金融機関提出用)
・実際に開業するといいことも悪いこともあるだろうからボチボチこんなもんかなというパターン(自分用)
・やることなすこと当てが外れて集客できなかったときのパターン(撤退検討用)
実際に融資を受けるための金融機関などでの面談でも、この計画通りにいかなかった場合はどんなことを考えているかについての質問はされます。
金融機関などでの面談では、計画通りいかなかったら撤退しますなんて言ったらそもそも融資が下りませんので、計画は○○という裏づけもあるので多少ずれることもあるかもしれないがだいたいこの位にはなるとか、万が一の時には○○をして挽回をするとか、事業の継続を前提で話をしてください。
一方、自分自身の中では、うまくいかなかったときに、どこのラインで撤退するかを考えておくことは大変重要です。私(代表・飯塚)に相談して頂く場合にも、個人情報はきっちりと守りますので、全てぶっちゃけちゃってください!!!
あらかじめ撤退ラインを熟慮して決めておけば、傷が浅いうちに撤退し、また再就職等いちから出直し、その間に資金や計画を立て直し、再度起業にチャレンジするといったチャンスも十分見込めます。
しかし、撤退ラインなどを意識せずなんとなくうまくいくだろうだけで事業をはじめてうまくいかなかったときは、ズルズルと資金が底をつくまで続けてしまい自己破産等で再起が非常に困難になってしまうこともあります。
独身か、家族がいるか、事業の後始末や再就職のための準備、再就職してから給料が振り込まれるまでのタイムラグなんかを考慮すると生活費の3~6か月分の資金が限界ラインとし、それが尽きたら撤退を具体的に検討するというのが現実的ではないでしょうか。